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15日目

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現在地は山岳、普段は滅多に入らない土地だ。
だがここは特別で不死者が現れるおかげで比較的賑わっていた。
勿論木漏れ日と呼ばれるバザーでも色々なものが売られている。
ナナはそれを難しい顔をしながら親権に吟味していた。
どれも女の子が欲しがるような可愛い小物やアクセサリーである。
切欠は簡単なもので友人であるヒナキが1歳の誕生日を迎えたという。
これは友人として祝わなければいけない。
ヒナキに猶予をくれと頼み込み今に至っている。

「なージョン、なにをあげたらヒナキは喜んでくれるかなー?」

一人で行動する事はあまり許されていないおかげでたいてい誰かが付いている現状だ。
今日はジョンと呼ばれるフードの男がついてきていた。
呼ばれた男はどれどれと声を上げてナナの隣へとしゃがみこみ品物を見ている。

「んー嬢チャンから聞くヒナキちゃんってのはこー…
 女の子らしいからな、可愛いモンがいいんじゃないかな。こういうのとかな。」

ジョンが指差したのは薔薇を模した琥珀のブローチ。
なるほどなあと声を上げ光沢を放つブローチを手にとって見る。
光に透かして見ると混じりけの無い綺麗な鉱石だった。

「でもヒナキは琥珀って感じじゃないなー。それに高いのだ。」

「一例だよ。
 嬢チャンの方がその子の事知ってんだろ?」

「うん。うーーーーーん…。」

確かに自分の方がヒナキをよく理解している。
だが自分は正直言ってしまうと人から貰えるものはなんでも喜んでしまえる性質なのだ。
ここではないどこかで以前カツオから変なお面を貰った時も大喜びでつけたが何故か本人が悟った表情で『自分以外の前で被らないでくれると嬉しい』と言っていたのも良い思い出だ。
女の子らしいならば兵庫に…という手もあるが時間が時間だ、兵庫を見つけてまた買いに行ったら夜になってしまう。
ヒナキに似合うもの、そう考えた時ある品が目に止まる。
それはとても小さなものだが綺麗な色をしている。それにヒナキと同じ色なのだ。

「これにしよう。」

手に取ったのは小指用の指輪だ、アメジストの小さな石が飾りになっている。
それほど派手ではないがダサくもないシンプルなデザインだった。
ヒナキは今は手袋をしているけれど見えない所のおしゃれも大事だと兵庫が言っていた。
満足するようにもう一度頷き。

「うん、これがいい。」

会計を済ませ帰ろうとする最中視界の端に見知った人影を見る。
白と黒の味の無い格好をしている女性、カテリーナだ。
誰かと話している様で楽しげに笑っている横顔が伺えるが物陰が邪魔しているおかげで誰と話しているのか見えなかった。
すんとジョンが鼻を鳴らし無造作にそちらへと歩いてゆく。
ナナもそれについてゆくとカテリーナは二人に気づき柔和な笑顔を浮かべた。

「あら二人共、お買い物?」

「今終った所だ、お前サンはなにしてんのよ。」

「この人とね、内緒の話を…あら?」

先ほどまで居たのだろう紹介しようとした最中カテリーナは間の抜けた声を上げる。

「なに話してたのよ。」

フードを深く被りなおしながらジョンはなおカテリーナへと問いかけるが、カテリーナは唇に指をあて小さくウィンクしてみせ。

「内緒。」

とだけ答えた。
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